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バイオメトリクス認証とは?UXにおける注目理由や事例を徹底解説!

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現代においては、デジタル技術の目覚ましい発展によって、我々の生活は急速に便利になってきています。特に、スマートフォンやPCなどのデバイス、そしてそこで利用できる様々なアプリケーションサービスについては日々の生活では欠かすことのできない存在になっているのではないでしょうか。そう言った中で昨今、様々なデバイスやサービスで導入されている「バイオメトリクス認証」はますますその拡大と技術革新に注目が集まっています。

本記事では、改めて「バイオメトリクス認証」というキーワードについて、その注目される理由や重要性、活用事例もあわせて解説していきます。

目次

バイオメトリクス認証とは

バイオメトリクス認証は、生体情報を用いて個人を識別・認証する技術です。具体的には指紋、顔、虹彩、声、静脈などの身体的特徴や行動的特徴を使用することが多いです。特に指紋認証はスマートフォンやPCなどで、顔認証は最新のスマートフォンや空港のセキュリティゲートで利用されている例が一般的にもよく知られているのではないでしょうか。認証の速度がはやい点から特にITサービスの認証によく利用され、そのサービスを利用するユーザーのUX(※)を向上することに貢献します。

※「UXとは」…

UXとは「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」の略でユーザーが購買サービスの利用を通じて得る体験全体のことを意味します。とりわけITサービスの画面の美しさや使いやすさなどの利用体験だけに焦点を当てて語られることが多いですが、実際はオンライン / オフライン問わずユーザーが得る体験についてはその全てを指します。

※UXの重要性に関しては過去の記事「DXを推進する際になぜUXを重要視する必要があるのか?」を参照

バイオメトリクス認証とは?UXにおける注目理由や事例を徹底解説!

バイオメトリクス認証が注目される理由

では、バイオメトリクス認証は旧来の技術とはどういった点で異なるのでしょうか?バイオメトリクス認証が注目される理由は大きく以下の2つに分けることができます。

  • サイバーセキュリティ脅威の増加と高度化

    現代においてはデジタル社会の進展とともに、個人情報や機密データを狙ったサイバー攻撃は日々進化しており、その規模や巧妙さも増しています。多種多様な手口によるデータ漏洩が多く生じる中で従来のパスワード認証は強度が弱く、より強固なセキュリティ対策が求められるようになりました。その中でバイオメトリクス認証は、個人固有の生体情報を利用するため大きく注目を浴び導入速度が高まっています。

  • リモートワークとデジタルサービスの普及

    現代においてはリモートワークの普及やオンラインサービスの急速な拡大が進んでいます。バイオメトリクス認証は、ユーザーが場所を選ばず迅速かつ安全に情報にアクセスできる手段を提供し、企業や個人がデジタルサービスを安心して利用できるようサポートします。また、モバイル決済やオンラインバンキングなど、日常生活の多くの場面でデジタルサービスが不可欠となっており、これらのサービスにバイオメトリクス認証を組み込むことでユーザーの体験を高めることが求められるようになっています。

バイオメトリクス認証がもたらすメリット / 効果

バイオメトリクス認証を活用してサービス開発を行うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか?大きくは以下の2点にまとめることができます。

  • セキュリティの向上

    バイオメトリクス認証は従来のパスワード認証やPINコードに比べて、生体認証は個人固有の身体的特徴や行動的な特徴を利用するため、偽造や不正アクセスが極めて困難です。高いセキュリティレベルにより、金融取引や個人情報の保護が特に重要なサービスにおいて、データ漏洩や不正アクセスを防ぎ、ユーザーの信頼を獲得するために不可欠です。

  • 利便性の向上

    バイオメトリクス認証は従来のパスワード認証やPINコードと比較して、認証プロセスが迅速で直感的であり、ユーザーはパスワードを覚える必要がありません。数秒以内にデバイスのロック解除やアプリへのログインが可能となり、利便性が大幅に向上します。これによりモバイル決済、オンラインバンキングなど、時間や場所を問わず利用されるサービスにおいて、ユーザーがストレスなくサービスを利用できるようになり、結果として、ユーザーの満足度が大きく向上します。

バイオメトリクス認証を活用する際の注意点

多くのメリットがあるバイオメトリクス認証の活用ですが、以下にあげたような点に注意することが必要です。

  • プライバシーとデータ保護の重要性

    バイオメトリクス認証を導入する際には、ユーザーのプライバシーとデータ保護が極めて重要です。特に生体情報は個人の固有情報であり、一度漏洩すると変更ができないため、取り扱いには最大限の注意が必要です。また、ユーザーに対しても、データの取り扱い方法や利用目的を透明に説明し同意を得ることが不可欠です。これにより、ユーザーの信頼を獲得し、プライバシー侵害のリスクを低減することが重要になっています。

  • 認証精度とシステムの信頼性

    バイオメトリクス認証においては認証の誤認識や拒否を最小限に抑えることが求められます。特にバイオメトリクス認証が必要とされるような高セキュリティ環境では、不正アクセスが致命的な問題を引き起こす可能性があります。そのため、高精度の認証アルゴリズムを採用し、実際の使用環境においても安定して動作することが求められます。システムの信頼性を高めるために、定期的なメンテナンスやソフトウェアの更新を行い、認証精度を維持することが重要です。

ITサービスにおいてバイオメトリクス認証を用いた成功事例

実際に、バイオメトリクス認証を用いることでどういった成功を収めることができるのでしょうか?ここではAppleが提供するiPhoneの認証システムであるFace IDの事例を紹介します。

  • 背景

    Appleは、iPhoneのセキュリティとユーザー体験を向上させるため、従来の指紋認証(Touch ID)を超える新しい認証方法を探していました。特に迅速性や信頼性に課題があったのでより早くそして正確に認証ができる方法が必要でした。

  • 施策

    2017年、AppleはiPhone XにおいてFace IDを導入しました。Face IDは高度な顔認識技術を使用して、ユーザーの顔の詳細な3Dマッピングを行います。この技術は、赤外線カメラやドットプロジェクターなどのセンサーを組み合わせて、ユーザーの顔を高精度で認識します。旧来の指紋認証では本人の気づかないうちに指紋を読み取られるリスクがあり、それに対抗した新技術になっています。

  • 効果

    Face IDの導入により、ユーザーは顔をスキャンするだけで瞬時にスマートフォンのロックを解除できるようになり、パスワードや指紋を使わずに、かつより強固な認証が可能になりました。ユーザー体験が大幅に向上し、第三者に指紋情報を読み取られるリスクがあった指紋認証と比較してセキュリティも強化されました。AppleはFace IDを搭載したデバイスの売上を大幅に伸ばし、ユーザーからも高い評価を得ています。

UXを重視したプロジェクト推進を行うには

自社でUXを重視した事業開発プロジェクトを推進するためには、以下に示すような中長期的な施策をおこなっていく必要があります。

  • 社内 / プロジェクト内のUX人材育成

    社内において、実際にUXを重視したコンセプト設計や検討をおこなう人材が不足している場合は、どうしてもプロジェクトの推進力が落ちてしまいます。人材の育成は短期的に行うことが難しいので、中長期的な目線での人材投資 / 機会創出が求められます。

  • 組織全体のデザイン思考の重要性の啓蒙

    社内やプロジェクト内においてユーザー体験が軽視されていると、あらゆる場面において各所の協力を得ることができずプロジェクトが進まなかったり、最悪の場合は頓挫してしまうことも考えられます。

結論 / まとめ

改めて、バイオメトリクス認証は、現代のデジタル社会の多くのサービスにおいて重要な役割を果たしています。今後も、様々なサービスにおいてバイオメトリクス認証を導入しますし、認証そのものの技術革新も目覚ましく進んでいくと考えられます。これを機に、自社サービスでもバイオメトリクス認証の導入の余地があるかを検討してみてはいかがでしょうか?

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